外壁塗装の遮熱塗料は本当に効果がある?費用と注意点も解説

外壁塗装で遮熱塗料を使うと、夏の暑さをどれくらい抑えられるのでしょうか。太陽の光を反射する仕組みや室温の変化、施工にかかる費用、断熱塗料との違いなど、実際に効果が出る使い方をわかりやすく解説します。塗料選びで迷っている人や効果について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
そもそも遮熱塗料とは
遮熱塗料とは、太陽の光を反射して建物に熱がたまらないようにする塗料です。夏の室温を下げる働きがあり、省エネにもつながります。
太陽光を反射する仕組み
遮熱塗料は、近赤外線という熱に変わりやすい光を跳ね返します。太陽光の中でもとくに熱に変わりやすい光を反射することで、屋根や外壁の表面温度を下げる仕組みです。実際に屋根や外壁の表面温度が15〜20℃下がることで、室内への熱の伝わりを減らせます。正式には「高日射反射率塗料」と呼ばれ、2011年に工業規格として定められました。一般的な塗料と比べて、太陽の光をより多く反射するため、建物が熱くなりにくいのが特徴です。
室温が何度下がるか
遮熱塗料を使うと、一般的に室温は1〜3℃程度下がります。建物の構造や断熱材の有無によって効果に差が出るため、すべての建物で同じ効果が得られるわけではありません。金属屋根や断熱材が少ない建物では、より大きな効果を感じられます。一方で、もともと断熱材がしっかり入っている建物では、効果を実感しにくい場合があります。また、日当たりのよい屋根や西日が強く当たる外壁に塗ると、効果が出やすくなります。
費用と耐用年数
遮熱塗料の施工費用は、1㎡あたり2,500〜3,500円程度です。耐用年数は10〜15年で、一般的な塗料より高額になります。ただし、電気代の節約効果があるため、長期的に見るとコストを抑えられる可能性があります。塗料の種類によって耐用年数が異なるため、長持ちする塗料を選ぶことで塗り替えの回数を減らせます。初期費用は高くなりますが、メンテナンスの手間が減るというメリットもあります。
遮熱塗料の効果とデメリット
暑さ対策だけでなく、電気代の削減や建物の保護にも役立ちます。ただし、冬の寒さには効果がない点に注意が必要です。
電気代を節約できる
室温が下がるとエアコンの使用が減り、電気代を年間1,000〜2,000円程度節約できます。これは延べ床面積30坪程度の一般住宅を想定した場合の効果です。エアコンの設定温度を1℃上げると消費電力が約10〜13%減るため、室温が2〜3℃下がることで、エアコンの消費電力を大幅に減らせます。夏場のエアコン使用量を10〜20%ほど削減できるというデータもあります。夏の電気代が気になる人には、長期的な節約効果が期待できる塗料といえます。
建物の劣化を防ぐ
熱による建材のダメージを減らせます。屋根や外壁の温度上昇を抑えることで、ひび割れや変色を防ぎ、建物の寿命を延ばす効果があります。とくに金属屋根では、温度差による金属の熱膨張を防ぐことにつながります。塗膜の割れやヒビが発生しにくくなるため、塗膜自体も長持ちします。建物は雨や風だけでなく、太陽の熱によっても劣化が進むため、遮熱塗料で熱によるダメージを軽減することは重要です。
冬は効果が薄い
遮熱塗料は太陽光を反射するため、冬の貴重な日差しまで跳ね返してしまいます。室内の熱を保つ働きはないため、寒冷地や冬が長い地域では向いていません。北海道や東北地方など、冬の寒さが厳しい地域では、遮熱塗料ではなく断熱塗料を検討したほうがよい場合があります。夏の暑さ対策に特化した塗料のため、一年中快適に過ごしたい場合は別の選択肢を考える必要があります。
汚れると効果が落ちる
塗膜が汚れると反射性能が下がり、遮熱効果が低くなってしまいます。ホコリや砂などの汚れが表面に付着すると、太陽光をうまく反射できなくなるためです。定期的な清掃やメンテナンスが必要になります。また、耐用年数が短い塗料を選ぶと、短い期間で何度も塗り直しが必要になり、手間とコストがかかります。効果を長く保つためには、汚れにくい機能をもった遮熱塗料を選ぶことも大切です。
遮熱塗料と断熱塗料との違い
遮熱塗料と断熱塗料は、熱への対処方法が異なります。目的に合わせて選ぶことが大切です。
熱の扱い方の違い
遮熱塗料は熱を反射するのに対し、断熱塗料は熱の伝わりを遅らせます。遮熱塗料が太陽光を跳ね返すことで熱の吸収を防ぐのに対して、断熱塗料は熱伝導を抑える働きをします。断熱塗料は室内の熱を外に逃がさない働きもあるため、冬も暖かく保てます。夏は涼しく、冬は暖かくという断熱材のような効果があるのが大きな違いです。遮熱塗料は外からの熱の侵入を防ぐことに特化していますが、断熱塗料は室内外の熱の移動を両方とも抑制します。
費用と耐用年数の違い
断熱塗料の施工費用は1㎡あたり3,500〜4,500円程度で、遮熱塗料より高額です。耐用年数は15〜20年と長く、遮熱塗料の10〜15年と比べて長持ちします。初期費用は高くなりますが、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。塗り替えの頻度が少なくなるため、メンテナンスの手間も減らせます。費用と効果のバランスを考えて、どちらを選ぶか判断することが重要です。
どちらを選ぶべきか
夏だけの暑さ対策なら遮熱塗料が向いています。一方で、一年中快適に過ごしたいなら断熱塗料がおすすめです。住んでいる地域の気候や建物の構造によっても最適な塗料は変わります。暑い地域や日差しが強い場所では遮熱塗料の効果が出やすく、寒暖差が激しい地域では断熱塗料が適しています。どちらを選ぶか迷う場合は、信頼できる業者に相談して、自分の家に合った塗料を選ぶことが大切です。
まとめ
遮熱塗料は夏の室温を1〜3℃下げる効果があり、電気代の節約や建物の保護にもつながります。ただし冬の保温効果はなく、寒冷地には向きません。断熱塗料との違いを理解し、住んでいる地域や建物の状態に合わせて選ぶことが大切です。塗料選びに迷ったら、信頼できる業者に相談して、自分の家に最適な塗料を見つけましょう。効果を実感するには、塗料の性能だけでなく、施工の質も重要です。また、定期的なメンテナンスで塗膜を綺麗に保つことで、遮熱効果を長く維持できます。
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引用元:https://rakuto-kk.jp/
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