塗料の艶ありと艶なし、どっちがおすすめ?特徴を比較しよう
「家の外壁塗装をする際に、艶ありと艶なしのどちらの塗装がよいのだろうか?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。「艶あり」で新築のようにきれいにしたい、「艶なし」でしっとりと落ち着いた仕上がりにしたいなど、所有者の好みによってさまざまだと思います。ここでは「艶ありと艶なしの違い」などについてお伝えいたします。
艶には5段階ある
艶には、「艶あり」と「艶なし」だけでなく、さらに細かく5段階あることをご存じでしょうか?外壁塗装や工業製品などでは、グロス値と呼ばれる尺度によって、艶を段階分けしています。グロス値とは、「平面に60度の角度から光を当て、どのくらい光が反射するかを測ることによって艶の段階を測定する指標」です。
当てた光を100%として、何%の光が反射するかを測定します。そのグロス値の程度によって、艶は「艶なし」「3分艶」「5分艶」「7分艶」「艶あり」の5段階に分けられています。7分、5分、3分という言葉だけ見ると、それぞれ70%、50%、30%の光を反射するように思われがちですが、実際にはそれより少し低い数値になります。
「艶あり」だと光の反射率は70%以上、「7分艶」だと光の反射率は55%から60%以上、「5分艶」であれば光の反射率は30%から40%以上、「3分艶」だと光の反射率は10%から20%以上、「艶なし」であれば光の反射率は5%以下となっています。
艶の段階は全部で5種類ありますが、塗料によっては「艶なし」がないものや「艶あり」がないものなどもあります。なので、すべての塗料について、5段階の種類が用意されているわけではありません。
艶の有無で耐用年数は変わる?
外壁塗装の塗料の艶と耐用年数の関係を考えたときに、外壁塗装業者やネットなどで、「艶あり」のほうが「艶なし」よりも耐用年数が長いといわれています。それには、「艶ありのほうが塗膜の劣化の原因となる汚れがつきにくい」「艶消し剤は塗料にとって異物であるため、塗膜の性能を少しだけ低下させる」という2つの理由が存在します。
まず「艶ありのほうが塗膜の劣化の原因となる汚れがつきにくい」という点について説明します。外壁塗装をする際に、「艶がある」ということは、「艶なし」に比べてそれだけ表面がなめらかである、ということになります。
イメージしていただくとわかると思うのですが、壁面がザラザラしているよりもなめらかな方が、汚れが溜まりにくいです。そして、「汚れ」は塗膜を劣化させる原因のひとつになります。「艶あり」の壁面では、その「汚れ」が溜まりにくいため、それだけ寿命も伸び、耐用年数も長くなるのです。
次に「艶消し剤は塗料にとって異物であるため、塗膜の性能を少しだけ低下させる」という点についてお伝えします。もともと艶のある塗料を「艶なし」仕様にする場合、「フラットベース(艶消し調整剤)」と呼ばれるものを混ぜて光沢を鈍くし、「艶なし」にするという作業を行います。
このフラットベースは、表面に小さな凹凸をつけることによって光を乱反射させ、艶を少なく見せる効果を持っているため、表面が本来よりもざらざらになり、塗料のもともとの性能が若干低下します。その影響を受け、耐用年数が少し短くなるのです。
塗料は外壁塗装や屋根塗装で、表面を保護する目的で作られたものであるため、長く保護する(耐用年数を長くする)には、汚れなどが溜まりにくい、表面に凹凸の少ない「艶あり」のほうが性能としては優秀といえます。
ただ最近は、技術の進歩もあり、艶を抑えた塗料でも耐用年数の長いものもありますので、「艶なし」の塗料を検討している方はそういった最新の塗料の使用を考えてみることをおすすめします。
それぞれのメリット・デメリット
「艶あり」「艶なし」にはそれぞれ、メリットとデメリットがあります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介いたします。
まず、「艶あり」のメリットは、「耐用年数が1.5年から3年ほど長い」「さまざまなメーカーからいろいろな塗料が販売されている」「新築時のような輝きを手に入れられる」といったものがあります。一方で「艶あり」のデメリットとして「艶の調整をすると耐用年数が短くなる」「艶を楽しめるのは塗り替えから数年の間」「艶の度合いによっては安っぽく見えてしまう」などが挙げられます。
次に「艶なし」のメリットには、「塗り替えを実施してから耐用年数を迎えるまで、風合いや雰囲気の変化が少ない」「マットで落ち着いた感じが高級感を引き立てる」「和風の建物など、明らかに艶なしが似合う建物との相性がよい」といったものがあります。一方で「艶なし」のデメリットとしては「流通している塗料の量が少ない」「色の選択肢が少ない」「艶ありを艶の調整で艶なしにした場合、価格が高くなる」といったことが挙げられます。
現場で艶の調整をするのはNG!
艶の色を現場で確認して、「少し艶を抑えた色にしたいな」と思うことがあるかもしれません。現場で艶の調整をすることは不可能ではないのですが、後々のことを考えると、おすすめできません。
外壁塗装の現場において、フラットベース(艶消し調整剤)を混ぜて、好みの艶にすることは可能ですが、工場で色を作る場合に比べ、品質管理や色味の管理をすることがむずかしくなります。
そうすると後々、同じ色と艶の塗料を用意することがむずかしくなり、外壁塗装をした後のタッチアップ(細かい補修や修正)に問題が発生してしまいます。
ここまで「艶あり」と「艶なし」の塗料について、「艶の5段階の種類」「それぞれの耐用年数の違い」「艶ありと艶なしそれぞれのメリット・デメリット」「艶の調整における注意点」についてお伝えしてきました。せっかく外壁塗装をするのであれば、自分の好みの風合いに仕上げたいもの。あなたが家族や業者と相談しながら、理想の外壁塗装をしていく際に、この記事の情報が参考になれば幸いです。
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引用元:https://rakuto-kk.jp/
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